今日の本
- 作者: 米原万里
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/10/20
- メディア: 文庫
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- 作者: 養老孟司
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2000/12/01
- メディア: 文庫
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「オリガ・モリソヴナの反語法」いつものようにエッセイかと思ったら、小説だった。でもあまり違和感ないな。
「身体の文学史」はのっけからノリが濃い。
文学史というものが存在することは、以前から知っている。それが論理的に可能であるのかどうか、そこがよくわからない。そもそも歴史一般がなぜ可能なのか。
シーラカンスから人に至るまでにも、すでに五億年が経過している。なぜそれが、一時間で読める「物語」になるのか。
一生かかっても読み切れない進化史なら、それを書くことも個人には不可能である。個人に書き切れない歴史を、よってたかって多勢で書いたとしても、今度はだれがそれを読むのか。だから進化史ではなく、物語としての進化論が、実際には優越する。
と、まあいきなり根っこからちゃぶ台返しのようなノリで始まる本だ。ページ数は少なめだが、この調子だと何が起こるやら……。